『2026年3Dプリンタ比較』bambu lab x2dを購入した

以前使っていた3Dプリンターを手放してからしばらく経ちましたが、今回あらためて3Dプリンターを購入しました。

選んだのは、2026年4月に発売されたBambu Lab X2Dです。

正直、P2SやH2S、他メーカーの機種ともかなり迷いました。しかし調べていくうちに、「今から1台だけ3Dプリンターを買うなら、これが一番バランスがいいのでは?」と思うようになり、最終的にX2Dを選びました。

今回は、X2Dがどんな3Dプリンターなのか、そしてなぜこの機種を選んだのかを紹介します。

Bambu Lab X2Dとは?

X2Dは、Bambu Labの上位シリーズ「Xシリーズ」の第2世代にあたる3Dプリンターです。

最大の特徴は、なんといっても2本のノズルを搭載していること。

主な仕様は以下の通りです。

Bambu Lab X2D: サポート除去が簡単な、手頃な価格のデュアル押出機搭載3Dプリンター | Bambu Lab JP

項目X2D
造形サイズ256 × 256 × 260 mm
ノズルデュアルノズル
ノズル最高温度300℃
ヒートベッド最大120℃
チャンバー最大65℃のアクティブ加熱
対応材料PLA、PETG、ABS、ASA、PAなど
空気清浄3段階フィルター
日本公式価格126,000円
AMS 2 Pro Combo165,000円

Bambu Lab公式によると、X2Dは単純に「もっと高速な3Dプリンター」を目指した製品ではなく、特にサポート材の扱いや複雑な形状の造形を簡単にすることを重視して開発されています。

X2D最大の特徴はデュアルノズル

X2Dを選んだ一番の理由が、このデュアルノズルです。

たとえば、

  • 左ノズル:PLA
  • 右ノズル:PETG

という組み合わせで造形できます。

「2本あるなら同時に印刷して2倍速くなるのでは?」と思ってしまいますが、そういう仕組みではありません。

2本が同時に造形するのではなく、必要に応じて使うノズルを切り替える方式です。

では何が嬉しいのか。

特に面白いのが、サポート材だけ別のフィラメントにできることです。

PLAのサポートにPETGを使える

通常、PLAで複雑な形を造形すると、PLAでサポートも作ります。

しかし同じ材料同士なので、サポートが本体に強くくっついてしまいます。

剥がすのが大変だったり、せっかく綺麗に造形できた面がサポート除去で荒れてしまったりすることがあります。

そこで、

本体:PLA

サポートとの接触部分:PETG

という造形ができます。

PLAとPETGは互いに接着しにくいため、サポートをかなり剥がしやすくできます。

さらにサポート全体をPETGにする必要もなく、モデルに触れる数層だけPETGにすることもできます。

Bambu Lab自身も、X2Dではメインノズルで本体、補助ノズルで別素材のサポートを造形する使い方を大きな特徴として紹介しています。

個人的には、多色印刷よりもこちらの方に魅力を感じました。

機械部品や筐体を作っていると、「ここはサポートが取れないから形状を変更しよう」ということが結構あります。

異種材料をサポートに使えるなら、これまで避けていた形状にも挑戦できそうです。

ただし2本のノズルは同じ構造ではない

ここはX2Dを購入する前に知っておきたいポイントです。

X2Dは、H2Dのように同じ性能のダイレクトドライブエクストルーダーが2つ付いているわけではありません。

メイン側はダイレクトドライブ、補助側は後方からPTFEチューブを通してフィラメントを送る構造になっています。

その代わり、ツールヘッドを軽く・コンパクトにできるため、X1シリーズなどと近い本体サイズを維持しながら2材料に対応しています。

Bambu Labも、メイン側をモデル用、補助側をサポート材用として使うことを推奨しています。

つまりX2Dは、「完全に同じノズルを2本搭載したプリンター」というより、「メインノズル+サポートや第2材料に特化した補助ノズル」と考えた方が分かりやすそうです。

65℃の加熱チャンバーも魅力

もう一つX2Dを選んだ大きな理由が、最大65℃のアクティブ加熱チャンバーです。

PLAやPETG程度ならそれほど必要ありませんが、ABS、ASA、ナイロンなどは造形中の温度変化によって反りが発生しやすくなります。

X2Dは庫内を積極的に加熱できるので、こうした材料も扱いやすくなっています。

逆にPLAでは庫内を冷却するモードを利用できます。

つまり、

PLAでは冷やす

ABSなどでは暖める

という使い分けができます。

電子工作用のケースだけならPLAやPETGでも十分ですが、今後もっと機械的な部品を作るなら、ASAやナイロンなどを扱える環境があるのはかなり魅力的です。

なぜX2Dを選んだのか? 現在のBambu Lab主要機種と比較

今回X2Dを購入するにあたって、かなり迷いました。

というのも、現在のBambu Labにはかなり魅力的な機種が揃っています。

3万円前後で買えるA1 mini、5万円台ながら256mm角を造形できるA1、密閉型CoreXYで10万円台のP2S、そして約40万円の最上位マルチマテリアル機H2C。

「本当にX2Dまで必要なのか?」

逆に、「せっかく買うならH2Cまで行った方がいいのでは?」とも考えました。

そこで、2026年8月現在の主要モデルをざっくり比較すると、次のようになります。

機種価格目安造形サイズ構造ノズル加熱チャンバー向いている人
A1 mini約29,800円~180×180×180mmオープン・ベッドスリンガー1本なしとにかく安く始めたい
A1約54,800円~256×256×256mmオープン・ベッドスリンガー1本なしPLA/PETG中心なら非常に高コスパ
P2S約109,000円~256×256×256mm密閉CoreXY1本なし万能な1台が欲しい
X2D126,000円~256×256×260mm密閉CoreXY2本最大65℃工作・機械部品・異種材料
H2C約399,900円~最大330×320×325mm大型密閉機Vortek+デュアル系最大65℃本格的な多材料造形・業務用途

日本公式ストアでは、A1 miniは29,800円、A1は54,800円、P2Sは109,000円から販売されています。X2Dは126,000円、H2Cは399,900円からとなっており、価格帯はかなり広くなっています。

※価格はセールなどによって変動します。

A1 mini:3万円を切るのは正直すごい

最初にかなり驚くのがA1 miniです。

造形サイズは180×180×180mmと小さいものの、

  • 自動キャリブレーション
  • 最大500mm/s
  • 300℃ホットエンド
  • カメラ
  • AMS対応

などを備えながら、現在約3万円。

PLAやPETGで小物を作るだけなら、正直これで十分な人もかなり多いと思います。

AMS liteを付ければ4色造形までできます。

電子工作の小さなケースや治具、フィギュア、小物などが中心なら、非常にコストパフォーマンスの高いプリンターです。

ただし、自分の場合は180mmという造形サイズが少し気になりました。

「今は小物しか作らない」と思っていても、3Dプリンターを使っていると突然200mmを超えるものを作りたくなることがあります。

また、オープン型なので、ABSやASA、ナイロンといった材料を本格的に使う用途には向いていません。

Bambu Lab自身もA1 miniではPLA、PETG、TPU、PVAを推奨し、ABS、ASA、PC、PAや繊維強化材料については非推奨としています。

安く始めるならA1 miniはかなり強い。

ただ、数年間メイン機として使うことを考えると、自分には少し小さいと判断しました。

A1:5万円台で256mm角。おそらくコスパ最強

コストパフォーマンスだけを見るなら、個人的にはA1が一番すごいと思います。

造形サイズは、256×256×256mmと、P2Sとほぼ同じ。

ノズルも最大300℃、最高速度500mm/sです。

それで現在の価格は約54,800円から。

PLAやPETG中心なら、「もうこれでいいのでは?」と最後まで迷いました。

A1 miniより大きく、AMSを使えば多色造形もでき、自動キャリブレーションも搭載。

普通に3Dプリンターを楽しむなら、かなり完成度の高い選択肢です。

弱点は、やはりオープン型のベッドスリンガーであること。ABS、ASA、PC、PAなどは公式でも非推奨扱いです。

PLAで収納用品やフィギュア、日用品などを作るならA1で十分。

しかし今回は、電子工作だけでなく、機械部品や機構物まで作りたいという目的があったので、密閉型を選ぶことにしました。

P2S:一番悩んだ。普通に使うならこれで十分

X2Dと最も迷ったのがP2Sです。

P2Sは256×256×256mmの造形サイズを持つ密閉型CoreXYプリンター。

300℃ノズル、110℃ベッドを搭載し、AIによるエラー検出、自動フローダイナミクスキャリブレーション、1080pカメラ、クイックスワップ式ホットエンドなども搭載しています。

単体価格は現在約109,000円、AMS 2 Proを含むComboは148,000円です。

そしてX2D単体は126,000円。

つまり本体だけなら、

P2S:約10.9万円

X2D:約12.6万円

その差は約17,000円です。

ここがX2Dを選んだ最大のポイントでした。

P2Sは密閉型ですが、アクティブなチャンバー加熱機能はありません。

内部と外部の空気を切り替えて温度を調整する仕組みになっています。

一方、X2Dは最大65℃まで庫内を積極的に加熱できます。

さらにX2Dにはデュアルノズルがあります。

約17,000円の差で、

  • デュアルノズル
  • 最大65℃のアクティブ加熱チャンバー
  • PLA+PETGなどの異種材料サポート

が手に入る。

ここまで来ると、自分の場合はP2SよりX2Dの方が魅力的でした。

もちろん、PLAやPETGを単色で印刷することがほとんどなら、P2Sの方がコストパフォーマンスは高いと思います。

H2C:性能だけなら圧倒的。でも約40万円

そして最後に迷ったのがH2C。

これはもう別格です。

H2CにはVortek Hotend Change Systemという自動ホットエンド交換機構が搭載されています。

最大6個の交換式ホットエンドを使い分けることができ、7色・7材料までならノズルのパージ洗浄なしで切り替えられます。

AMSを組み合わせれば最大24フィラメントまで扱えます。

要するに、色を変えるたびに1本のノズルを掃除するのではなく、色ごとに別のノズルを使うという発想です。。

造形サイズもX2Dより大きく、H2Cは最大330×320×325mmの領域を利用できます。

さらに、

  • 最大350℃ノズル
  • 120℃ベッド
  • 65℃アクティブ加熱チャンバー
  • 高性能カメラ群
  • Vision Encoder
  • サーボ押出機

などを備えています。

性能だけで考えれば、当然H2Cの方が上です。

しかし価格は約399,900円。

X2Dの126,000円と比べると、約27万円の差があります。

AMS 2 Pro付きX2D Comboでも165,000円なので、H2Cとの差は23万円以上あります。

さすがにここまで行くと、「H2Cの機能が必要だから買う」人向けだと思います。

多色フィギュアを大量に印刷したり、仕事で複数材料を頻繁に切り替えたり、大型部品を作ったりするのであればH2Cは非常に魅力的です。

しかし、自分が作りたいものを考えると、6個の自動交換ホットエンドまでは必要ない。

本体材料とサポート材料。まずはこの2種類を自由に使えれば十分だと判断しました。

結局、それぞれどんな人におすすめ?

調べた結果、自分の中ではかなり明確に分類できました。

A1 mini

とにかく安く3Dプリンターを始めたい人。

180mm以内の小物が中心なら、約3万円という価格を考えると非常に強い選択肢です。

A1

PLA/PETG中心で、256mm角まで欲しい人。

5万円台という価格を考えると、おそらく現在のBambu Labで最もコストパフォーマンスが高い機種です。

P2S

密閉型CoreXYが欲しいけれど、デュアルノズルまでは必要ない人。

普通の3Dプリンターとして考えるなら、一番バランスが良いかもしれません。

X2D

機械部品、電子工作、複雑形状、ABS/ASA/ナイロン、異種材料サポートなどまで踏み込みたい人。

「趣味用3Dプリンター」から一歩踏み込んだ使い方をしたい人にちょうどいい機種だと思います。

H2C

多色・マルチマテリアル造形を本格的に行いたい人。

大型造形や高性能材料、仕事での利用まで含めるなら現在のBambu Labで最も面白い選択肢の一つですが、価格も約40万円と別格です。

なぜX2Dにしたのか

こうして並べてみると、A1やP2Sのコストパフォーマンスはかなり魅力的です。

特にA1は5万円台。

普通にPLAやPETGを印刷するだけなら、自分もA1を選んでいたと思います。

一方でH2Cは非常に魅力的ですが、約40万円。

そこまで高度なマルチマテリアル環境が必要かと言われると、今の自分には明らかにオーバースペックです。

その間にあるのがX2Dでした。

A1ほど安くはない。

H2Cほど何でもできるわけでもない。

しかし、

256mm角の扱いやすいサイズ

密閉CoreXY

65℃加熱チャンバー

デュアルノズル

という、自分が欲しかった機能が揃っています。

そして何より、

「本体材料+サポート材料」という2材料を簡単に扱える

ところに魅力を感じました。

多色フィギュアを作りたいわけではなく、電子工作のケースや機械部品、治具、試作品などを作りたい自分にとっては、H2Cの6個の交換式ホットエンドよりも、X2Dの2ノズルの方がちょうどいい。

価格・性能・使い道を考えた結果、

「高コスパを求めるならA1、万能性ならP2S、もう一歩踏み込みたいならX2D、最高峰ならH2C」

という結論になり、今回はX2Dを購入しました。

Bambu以外も検討。気になった「ツールチェンジャー」とは?

ここまでBambu Labの機種を中心に比較してきましたが、もちろん他メーカーの3Dプリンターも調べました。

その中でも特に気になったのが、

Snapmaker U1

と、

Original Prusa XL / XL+

です。

この2機種に共通しているのが、ツールチェンジャーという仕組みです。

X2Dのデュアルノズルとも似ていますが、実際にはかなり違う方式です。

そもそも「ツールチェンジャー」とは?

一般的な多色3Dプリンターでは、ノズルは1本しかありません。

例えばAMSを使って赤から青へ色を変更する場合、

赤いフィラメントを抜く

↓

青いフィラメントを送り込む

↓

ノズル内部に残っている赤を押し出す

↓

完全に青くなってから造形を再開

という処理が必要です。

このとき発生するのが、いわゆるパージです。

色を変更するたびにフィラメントを捨てるので、多色造形では完成品以上の量のフィラメントを消費することさえあります。

そこで発想を変えたのがツールチェンジャーです。

フィラメントを交換するのではなく、ノズルやエクストルーダーを含むツールヘッドそのものを交換します。

例えば4ヘッドなら、

ツール1:黒PLA

ツール2:白PLA

ツール3:PETG

ツール4:TPU

というように、それぞれのヘッドに別々の材料を入れておけます。

黒から白に変えたい場合もフィラメントを抜く必要はありません。

現在使っている黒のツールヘッドを所定の場所へ戻して、白のツールヘッドを装着するだけです。

つまり、

1ノズル式
→ フィラメントを交換する

ツールチェンジャー
→ ノズルごと交換する

という違いです。

この方式ならノズル内部に前の材料がほとんど残らないので、パージ量を大幅に減らせます。

さらに、

0.4mmノズルで外周

0.6mmノズルでインフィル

PLAで本体

PETGでサポート

といったように、色だけでなくノズル径や材料そのものを切り替えられるのも大きな魅力です。

Snapmaker U1:16万円台で4ヘッドという衝撃

ツールチェンジャー機の中でも特に気になったのがSnapmaker U1です。

Snapmaker U1 Toolchanger 3D Printer

U1は最初から4つの独立したツールヘッドを搭載しています。

SnapmakerのSnapSwapシステムでは、使用するヘッドを約5秒で交換できます。

造形サイズは、270×270×270mmで、X2Dの256mm角より少し大きめ。

最大500mm/s、最大20,000mm/s²の加速度に対応し、各ツールヘッドには独立したノズルとフィラメント経路があります。Snapmakerは、単一ノズル式の多色造形と比べてフィラメント使用量を大幅に削減できることを特徴として挙げています。

そして驚くのが価格です。

日本では3DMartで165,000円。

これはX2D AMS 2 Pro Comboとほぼ同価格帯です。

正直、かなり迷いました。

同じ16万円台なら、X2D:2ノズル+AMSに対して、U1:4つの独立ツールヘッドです。

多色・多材料造形だけを見るなら、U1の方が魅力的に見えます。

U1なら4種類の材料を本当に使い分けられる

X2Dのデュアルノズルは便利ですが、2本のエクストルーダーが完全に同じ構造ではありません。

一方、U1では4つの独立ツールヘッドを丸ごと交換します。

そのため、

PLA

PETG

TPU

PVA

のような材料を、それぞれ専用ヘッドへ入れておくことができます。

Snapmakerの公式仕様でもPLA、PETG、TPU、PVA、PCTGに標準対応しています。

マルチマテリアル造形を最優先するのであれば、これはかなり強いです。

「それならX2DではなくU1を買えばよかったのでは?」

とも思いました。

しかし、自分の場合は別の部分を重視しました。

U1を選ばなかった理由

一番大きかったのが、チャンバー環境です。

X2Dは最大65℃まで庫内を積極的に加熱できるアクティブチャンバーを搭載しています。

一方U1は、標準状態ではオープンに近い構造で、ABS、ASA、PA、PCなどを使う場合はオプションのトップカバーを利用する構成です。

U1のベッド最高温度は100℃、ノズル最高温度は300℃です。

自分がやりたいのは、多色のフィギュアというより、

  • 電子工作の筐体
  • 治具
  • 機械部品
  • 試作品
  • ABSやASAなどを使った実用品

です。

そう考えると、4種類の材料を使えることよりも、造形空間を65℃に保てることの方が利用頻度が高そうだと判断しました。

逆に、多色やマルチマテリアルを第一目的にするなら、U1はかなり有力な選択肢だと思います。

むしろX2DよりU1を選ぶ人がいても全く不思議ではありません。

Prusa XL:ツールチェンジャーの本格派

もう一つ気になったのがOriginal Prusa XLです。

Prusaは長年3Dプリンターを作っているチェコのメーカーで、修理性やアップグレード性、オープンな設計思想を重視していることでも知られています。

そしてXLシリーズ最大の特徴が、やはりツールチェンジャーです。

Prusa XLは最大5つの独立したツールヘッドを搭載できます。

造形サイズも、360×360×360mmとかなり巨大です。

5ヘッド構成なら、

PLA

PETG

TPU

水溶性サポート

カーボン系材料

などをセットしたまま使い分けることもできます。

さらに面白いのが、ツールごとに違うノズル径を使えることです。

例えば、

0.25mm:文字や細部

0.4mm:通常部分

0.6mm:インフィルや大きな部分

のような使い分けもできます。

単なる「5色プリンター」ではなく、造形工程そのものを複数の工具に分担させるプリンターと言った方が近いと思います。

Prusa自身もXLについて、各ツールヘッドが独立したエクストルーダー、ホットエンド、ノズル、フィラメントを持つことを特徴として説明しています。

Prusa XLを選ばなかった理由

Prusa XLはかなり魅力的でした。

むしろ「理想の3Dプリンターは?」と聞かれたら、5ヘッドの大型ツールチェンジャーという考え方そのものにはかなり惹かれます。

ただし、自分が今必要としているものを考えると明らかにオーバースペックでした。

X2Dなら126,000円から購入できます。

それに対してPrusa XL+の2ヘッドモデルだけでも3,599ドル。

さらに360mm角という大きな造形空間を置くためのスペースも必要になります。

自宅で電子工作の筐体や小型機械部品を試作する目的なら、360mm角+最大5ヘッドまでは必要ありません。

そのため、いつか欲しいプリンターではあるものの、今買うプリンターではないという結論になりました。

ツールチェンジャーとX2D、どちらが優れている?

仕組みだけで考えるなら、個人的にはツールチェンジャーの方が理想的だと思います。

フィラメントを1本のノズルへ出し入れする必要がなく、材料ごとにエクストルーダーとノズルを独立させるという構造は非常に合理的です。

特に、

  • 3種類以上の材料を使う
  • 多色造形を頻繁にする
  • TPUなどの柔らかい材料も組み合わせたい
  • ノズル径を途中で変えたい
  • パージによるフィラメント廃棄を減らしたい

という用途なら、ツールチェンジャーには大きなメリットがあります。

ただし、その分だけ機構は複雑になります。

複数のエクストルーダー、ホットエンド、ノズル、ドッキング機構を搭載し、それぞれの位置を高精度に合わせなければなりません。

そして価格や本体サイズも大きくなりやすい。

X2Dは、その中間に位置するようなプリンターだと思います。

X2Dは「簡易ツールチェンジャー」ではない

ここは少し注意が必要です。

X2Dは2本のノズルを持っていますが、Prusa XLやSnapmaker U1のようなツールチェンジャーではありません。

ツールヘッド自体は1つです。

その中に2本のノズルがあり、使用する方を切り替えます。

したがって、

U1

4つのツールヘッドを丸ごと交換

Prusa XL+

最大5つのツールヘッドを丸ごと交換

X2D

1つのツールヘッド内部にある2本のノズルを切り替え

という違いがあります。

同じ「複数材料対応」でも、機械的なアプローチはかなり異なります。

H2Cとも少し違う

Bambu LabのH2Cも興味深い立ち位置です。

H2CではVortekシステムによって複数のホットエンドを交換できますが、Prusa XLやU1のようにエクストルーダーを含めたツールヘッド全体を交換するわけではありません。

そのため大まかに整理すると、

AMS方式
→ 1本のノズルへ複数フィラメントを入れ替える

X2D
→ 1つのツールヘッドに2ノズル

H2C
→ ホットエンドを自動交換

Snapmaker U1 / Prusa XL+
→ エクストルーダーを含めたツールヘッドごと交換

という段階があります。

どれが絶対的に優れているというより、必要な材料数や価格、サイズによって最適な方式が変わります。

最終的にX2Dを選んだ理由

他メーカーまで調べると、X2Dがすべての点で一番優れた3Dプリンターというわけではありません。

コストパフォーマンスならA1。

普通に使う万能機ならP2S。

4材料ツールチェンジャーならSnapmaker U1。

大型・本格ツールチェンジャーならPrusa XL+。

最高峰のBambu環境ならH2C。

それぞれ明確な強みがあります。

その中でX2Dを選んだ理由は、

自分が実際によく使いそうな機能だけが、比較的コンパクトな筐体にまとまっていたからです。

4色や5色を頻繁に使う予定はない。

360mm角の巨大な造形物を作る予定も今のところない。

一方で、

PLA+PETGサポート

ABSやASAなどの造形

電子工作用ケース

機械部品

治具や試作品

はかなり使いそうです。

そう考えると、256mmクラス+2ノズル+65℃アクティブ加熱チャンバーというX2Dの構成が自分には一番ちょうどよく感じました。

ツールチェンジャーにもかなり惹かれましたが、「何でもできる機械」より「自分が使う機能が揃った機械」を選んだ結果、最終的にX2Dを購入しました。

外観・組み立て

外観は以下のような感じです。AMSが上に載っています。

AMSセットではないものだとしたの本体のみになります。

AMSをつけると結構大きく感じます。置き場所とか決めてから購入した方がいいかもしれません。

組み立ては一時間かかるかかからないかといった感じです。

出してすぐに印刷できるかと思っていましたが、色々とつないだりねじ回したりしました。

テストプリント

とりあえず適当にスマホスタンドとゴミ箱を印刷してみました。

さすがの安定感で一発で問題なく動作しました。速度も申し分ないです。

何個か作りたいものがあって購入したので、いいものが出来たらこのブログで公開していきたいです。

まとめ

今回はずっと欲しかったx2dを購入しました。

6年前くらいに買ったender3s1をずっと使っていた人間からするととてつもないアップグレードです。

正直、約15万円という値段は高いですが、いくつか作りたいものがあるので後悔はしていません。

2026年現在、3dプリンタを購入するとしたら私はx2dを一番にお勧めします!

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