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『マーズエクスプレス』日本のアニメに影響を受けているサイバーパンク


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23世紀、火星。人類は高度に発達したAIやロボットと共生しながら、新たな文明を築いています。
『マーズ・エクスプレス』は、そんな未来社会を舞台に、人間と機械の境界、そして自由と支配の問題を丁寧に描き出したフランス発のサイバーパンク・アニメーションです。

本作は単なるSFアクションではありません。監督のジェレミー・ペランは、『AKIRA』『攻殻機動隊』『パプリカ』といった日本アニメから影響を受けていると公言しています。説明をあえて抑えた世界観や、社会構造まで踏み込むテーマ性、そしてどこか乾いたノワールの空気感には、日本アニメへのリスペクトが感じられます。

懐かしさと新しさが同時に息づく本作は、日本アニメの系譜を受け継ぎながらも、ヨーロッパ的な視点で再構築された“逆輸入型”サイバーパンクともいえるでしょう。

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あらすじ

ときは23世紀――人類は火星にまでその生活圏を広げていた。火星に建設された清潔で平和な都市・ノクティスで暮らす人々は大いに繁栄を享受していたが、人口過剰と資源の枯渇が深刻化した地球では、多くの人々が貧困の危機にあった。その混沌とした状況から起こる社会運動の矛先はロボットに向けられ、人間たちは自らに取って代わる労働者となったロボットを排斥していた。全てのロボットには人間と共存していくための大原則「サイバー法」に則り“人間への絶対服従”がプログラミングされていたが、一方でそのシステムを無効化してロボットを自由の身にしようとする動きもあった。

私立探偵 アリーヌ・ルビー と相棒の カルロス・リヴェラ は、火星で名を轟かせる大企業・ロイジャッカー産業の社長であり、軍隊時代の二人の同僚でもある クリス・ロイジャッカー の依頼で、ロボット解放運動に携わる天才ハッカーの ロベルタ・ウィリアムズ を追って火星から地球にやってきた。「脱獄(=サイバー法の規制下からの解放)」を求める依頼人とアンドロイドになりすました二人は、ロベルタへの接触に成功。ロイジャッカー産業へのハッキング容疑で彼女を逮捕するが、火星へ戻るとなぜか令状が消えており、事の顛末をロイジャッカーに報告するも「忘れろ」と言われてしまう。
アリーヌはアルコール依存症の過去があり、現在は禁酒中。軍隊に属していた5年前に34歳で人間としての一生を終えたカルロスは、保険に加入していたおかげで生前の記憶を宿したアンドロイドに生まれ変わった。彼の暴力が原因で別居していた妻と幼い娘のことが忘れられないが、既に別のパートナーと新生活を始めている家族からその存在は受け入れられず、時折会いに行っては門前払いされてしまう。彼もまた、サイバー法に縛られた「ロボット」にすぎないのだ。
そんな二人のもとに舞い込んだ新たな依頼は、行方不明の大学生 ジュン・ショウ の捜索。依頼主である 父親 の話を手がかりに、二人はジュンがサイバネティックスを学んでいたチューリング大学を訪れる。研究室の監視カメラの映像に残されていたのは、ジュンの命令に反して逃走する“脱獄”ロボットの姿。さらに寮の部屋で二人が発見したのは、屋根裏に隠されたジュンのルームメイト・ ドミニク の死体だった。いったいこの部屋で何が起きたのか。事件として捜査を開始したノクティス警察と共に調べを進める二人が辿りついたのは、ノクティスの暗部で蠢く巨大な計画だった。

ロボットと人間の関係性を大きく揺るがす“その時”が、迫っていた。

映画『マーズ・エクスプレス』公式サイト

舞台は23世紀の火星でロボットと共生している世界観です。

脱獄と呼ばれるロボットの規制を解除するハッカーを捕まえるところから物語は始まります。

しかし、その事件は始まりに過ぎず、世界を巻き込む大きな事件へと発展していきます。

世界観を感じるための用語解説

脱獄

ロボットの人間に対する服従を解くハッキング。

サイバネティックス

生物及び機会における通信工学、機械工学を融合させ総合的に扱うことを意図した学問体系。

実際にある用語です。

有機体

新世代の知能体。

ロボットの有機体バージョンみたいな感じ。

サイバー法

ロボットが破ることのできない原則です。

アシモフのロボット工学三原則に基づいているようで、人や自身に危害を加えることはできません。

作品のおすすめポイント

日本のアニメのオマージュ

監督が日本のアニメの『AKIRA』『攻殻機動隊』『パプリカ』に影響を受けていると明言しています。

実際に作中では、攻殻機動隊のように口を動かさないで通信で意志の疎通を取ったり、終盤に登場する多脚戦車のデザイン、説明し過ぎない世界観など、どこかで見たことのあるようなオマージュ的要素が点在しています。

AKIRAなどもフランスのバンドデシネから影響を受けているそうなので、逆輸入的な側面もあるかもしれませんね。

デザインのディティールがしっかりしている

作中にはたくさんのロボットであったり、機械、武器が登場するのですが、どれもデザインがかっこいいなと思いました。

動きも違和感なく非常に高いクオリティだと思います。

ただ、人物が日本のアニメのように強くデフォルメされてないので、初めはこのキャラクターなんだっけっていう感じになる部分もあります。

割と全体的に現実よりで、実際に現実化しそうだなという雰囲気が最高でした。

ストーリーも面白い

ストーリーも結構面白いです。

特に終盤に畳みかけるようにつながっていく感じとか、最終版の終わり方が個人的に結構好みでした。

全体的な世界観は『デトロイトビカムヒューマン』に近いように感じました。

作品情報

  • 公開;2023年
  • アヌシー国際アニメーション映画祭2023長編コンペティション部門への選出
  • 第52回アニー賞長編インディペンデント作品賞ノミネート

ジェレミー・ぺラン

1978年フランス生まれ

ネットの評価

ガチSFでめっちゃ良かった!
カルロスの絶望が悲しくて、泣きそうになる
1回じゃ理解が追い付かなかった!けどアクションもあって、盛り上がった!

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