[銀河ヒッチハイクガイド]宇宙の真理と42
私が人生で一番好きなSF小説である「銀河ヒッチハイクガイド」を紹介します。
イーロンマスクも好きな小説に挙げていて、有名ではないかもしれないですが、カルト的な人気がある作品です。
SF小説の中でも特に読みやすい部類です。
登場人物
主要な登場人物を紹介します。
アーサー・フィリップ・デント
主人公でうだつの上がらないイギリス人。
様々なトラブルに巻き込まれます。
フォード・プリーフェクト
地球にいるときはギルフォード生まれの売れない俳優だと名乗っていたが、実はペテルギウス星系の小さな惑星で生まれた宇宙人。
『銀河ヒッチハイク・ガイド』改訂版を作成するための現地調査員で地球に訪れる。
ゼイフォード・ビーブルブロックス
自己顕示欲が強い奇人として銀河帝国中に有名な男。
フォードとは旧知の仲で、はとこでもある。「黄金の心」号を盗むために銀河帝国大統領になる。
2つの頭と3本の腕を持つ(映画版では一つの頭部に上下2つの顔)。
マーヴィン
ロボットなのに根暗なところが魅力。
あらすじ
銀河バイパス建設のため、ある日突然、地球が消滅。どこをとっても平凡な英国人アーサー・デントは、最後の生き残りとなる。アーサーは、たまたま地球に居た宇宙人フォードと、宇宙でヒッチハイクをするハメに。必要なのは、タオルと“ガイド”―。シュールでブラック、途方もなくばかばかしいSFコメディ大傑作。
開始早々、不運なことに地球が破壊されます。
主人公のアーサーはフォードに助け出されて銀河を旅に出ることになります。
そこで出会う、宇宙人や事件がとても面白いです。
最後にわかる地球が造られた理由とは?
作者
ダグラス・アダムス
誕生:ケンブリッジ
1952年~2001年
有名なコメディアンを排出していたコメディアンクラブに参加するためにケンブリッジ大学に進学し英文学を専攻。
その後、テレビやラジオの脚本を執筆する。
作品情報
1979年出版
小説版はベストセラー、35か国語に翻訳されて、全世界で約1,600万部が売れたとされています。
ラジオドラマがもとであり、そこから小説がスタートしています。
シリーズとしては以下のものがあります。
正篇
『銀河ヒッチハイク・ガイド』
『宇宙の果てのレストラン』
『宇宙クリケット戦争』
続篇
『さようなら、いままで魚をありがとう』
『ほとんど無害』
外伝の短編
- 「若きゼイフォードの安全第一」(『宇宙クリケット大戦争』所収)
シリーズについては、一巻は抜群の面白さですがそのあと右肩下がりの印象です。正編までは面白く読めるので、そこで購入を判断することをおすすめします。
映画化も
イギリスで2005年4月28日に公開され、週末興行成績で初登場1位、アメリカでも2005年4月29日に公開され、週末興行成績で初登場1位という人気です。
一巻の内容を少し改変したものになっています。
生命、宇宙、そして万物についての究極の答え=42
物語の中で、スーパーコンピューターにこの質問をするシーンがあります。その答えはなんと42。
「究極の答え」に対応する「究極の問い」が分からないから「答え」の意味が分からないという一見ばかげたものですが、イーロンマスクは以下のように考えています。
「『本当に難しいのは、何を問えばいいのかを見つけることだ』とアダムスは指摘している。つまり問いが見つかりさえすれば、答えを出すのは比較的簡単なんだ。そして、質問したいことをしっかりと理解するには、人間の意識の範囲と規模を広げることが大切だという結論に達した」
(アシュリー・バンス著、斉藤栄一郎訳『イーロン・マスク 未来を創る男』/講談社 p30)
名言
自分が印象に残った文章をネタバレしない程度に5つ選んでみました。
- 第一にちょっとばかり値段が安い。第二に、大きな読みやすい文字で「パ二クるな」とカバーにかいてある。
- 「で、いまはなんて書いてあるんだ?」「『ほとんど無害』」
- アーサー、すごいことになったぞ!ぼくらを拾ったのは、無限不可能性ドライブで飛ぶ船だったんだ!
- わたしに人生を語らないでください
- さようなら、いままで魚をありがとう
一つ目は本の表紙にも「Don't panic」と書かれています。
二つ目は銀河ヒッチハイクガイドの改定員であるフォードが地球の項目に書いた言葉です。
ちなみに、改定前は「無害」でした。
四つ目はネガティブロボットのマーヴィンの名言。
五つ目は英語にすると「So Long, and thanks for all the fish」です。
たまに外国の方が使っているのをみます。
これを使うと通ぶれます。
感想
SF小説としては最上級に読みやすく、普段小説を読まない人にもお勧めできます。
私の人生で一番面白いと思う小説でもあります。
基本ジョークばっかりなので、何か知識を得ることはできませんが、宇宙の大きさを体感できる小説です。
映画はまあまあですが、映画からだと何が何だかわからない気がします。
本当にずーっとふざけているのですが、一巻は本当に奇跡のバランスで成り立っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
銀河ヒッチハイクガイドはばかばかしくもありながら、イーロンマスクにも影響をあたえたSFの名作中の名作です。
普段SFを読まない方も是非読んでみてはいかがでしょうか。