闇の精神史の書評~これを読めば世界の流れがわかる?~
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全体が黒く、中二病のような表題。帯には『イーロン・マスクはなぜ火星を目指すのか』という魅力的なキャッチコピー。創刊されたばかりのハヤカワ新書。色々気になるポイントがあったので購入してみました。
あらすじ
SFマガジンの連載を基に作られた一冊
ロシア宇宙主義、アフロフューチャリズム、サイバースペース。ユートピアが失われた時、「外部」としての宇宙が立ち現れる。現代思想の、これが最先端!
19世紀末ロシア、独立直後のジャマイカ、サイバー空間――様々な時と場所に現れた、「宇宙」をめぐる思想とは。分子となって銀河に散らばる全祖先の復活を唱える者、自らのルーツを土星に見出し異形の音楽を創り出す者……。果てなき頭上の漆黒に、人は何を見るのか? 現代世界にうごめく、〈宇宙〉という思想を領域横断的に俯瞰する一冊。
目次紹介
第1章 ロシア宇宙主義――居住区(コロニー)としての宇宙
第2章 アフロフューチャリズム――故郷(ルーツ)としての宇宙
第3章 サイバースペース――もうひとつのフロンティア
終章 失われた未来を解き放つ
書籍情報
本の長さ:320ページ
出版社:早川書房
発売日:2023/10/17
著者
木澤佐登志
1988年生まれ
思想、ポップカルチャー、アングラカルチャー等を領域横断的に渉猟し、執筆をおこなう。
感想
一番の特徴は情報が新しいことと様々な分野を横断した内容が書かれていることではないかと思います。
歴史だけでなく、そこに至る思想や知らない単語もたくさん出てきたりして、とても知的好奇心がそそられる内容となっています。
トランスヒューマニズムやサイバースペースなど、それ都市伝説の番組でしか聞いたことないような内容のものも出てきて、とても面白かったです。
SF小説からの引用もあり、現実とSFの世界をつなぐような感じです。
ですが、正直一読では内容を全て吸収できませんでした。
新書ということで様々な知識を得ることはできるのですが、しっかりとした土台の知識がない部分ではふーんと思って通り過ぎてしまうところも多いです。
気になった方は、本屋で目次だけでも見てください。結構細かく書かれているので、そこで気になるワードがあった方はお勧めです。